福島・いわき 浜通りの福島県最大都市、城下町と港町と温泉

いわき
いわき

日本国福島県いわき市

福島・いわき 浜通りの福島県最大都市、城下町と港町と温泉

 福島(ふくしま)県いわき市は、福島県南東部の浜通りにある人口約34万人の都市で、福島県で最大の人口を有する。

 いわき市は最近の自治体合併で流行りの、ひらがな地名の先駆けであるが、その歴史は古く、いわき市が誕生したのは昭和41年(1966年)のことである。

 いわき市は昭和41年(1966年)に平(たいら)市、内郷(うちごう)市、常磐(じょうばん)市、磐城(いわき)市、勿来(なこそ)市、石城(いわき)郡の遠野(とおの)町、小川(おがわ)町、四倉(よつくら)町、田人(たびと)村、好間(よしま)村、三和(みわ)村、川前(かわまえ)村、双葉(ふたば)郡の久之浜(ひさのはま)町、大久(おおひさ)村の5市4町5村の14自治体が合併して誕生した。

 その際、新市名をどうするか問題になるが、この一帯は旧国名が磐城(いわき)と呼ばれ、この浜通り南部を支配した戦国大名は岩城(いわき)氏であり、合併前には磐城(いわき)市と石城(いわき)郡があった。「いわき」はこれらの地域の最大公約数であるが、すでに存在した磐城市とは別の新しい自治体であることを区別するためにも、「ひらがな」で「いわき市」と表記されることになったのである。また、旧磐城市については、いわき市誕生後は、いわき市小名浜(おなはま)地区と呼ばれることが多い。旧磐城市は昭和29年(1954年)に小名浜町、泉(いずみ)町などが合併してできた市だった。

 市の交通は南北にJR東日本の常磐線が通っていて、市内に勿来、植田(うえだ)、泉(いずみ)、湯本(ゆもと)、内郷、いわき、草野(くさの)、四ツ倉(よつくら)、久ノ浜(ひさのはま)、末続(すえつぎ)の各駅がある。また、いわき駅からは郡山(こおりやま)方面を結ぶ磐越東線(ゆうゆうあぶくまライン)が分岐しており、市内に赤井(あかい)、小川郷(おがわごう)、江田(えだ)、川前(かわまえ)の各駅がある。このうち、市最大の駅は、いわき駅であり、平成6年(1994年)に平(たいら)駅から改称された。いわき市平地区(旧平市)の市街地にある駅で、いわき市役所も平地区にある。そのほか、勿来駅は旧勿来市、泉駅は旧磐城市、湯本駅は旧常磐市、内郷駅は旧内郷市、四ツ倉駅は旧四倉町、久ノ浜駅は旧久之浜町、小川郷駅は旧小川町、川前駅は旧川前町の中心駅であり、いわき市誕生後も、市域は広大であるが、都市機能は分散している。「スーパーひたち」などの特急電車は、いわき駅のほか、泉駅や湯本駅にも停車する。

 道路交通は南北に国道6号線と常磐自動車道が通り、いわき市から郡山方面へは国道49号線と磐越自動車道が通っている。常磐自動車道は市内に、いわき勿来IC、いわき湯本IC、いわきJCT、いわき中央IC、いわき四倉ICがあり、磐越自動車道はいわきJCTから分岐して市内に、いわき三和IC、差塩PAがある。JR磐越東線は時間的に磐越自動車道を走る高速バスにかなわないため、近年は、いわき~郡山を走破する列車が少ない。一部の列車はいわき市内の小川郷駅で折り返す。

 いわき市は磐城平(いわきたいら)城の城下町である平地区、港町の小名浜地区、いわき湯本温泉がある湯本地区などに分かれ、多様な魅力がある。浜通りの中心都市として、北の双葉(ふたば)郡や、南相馬(みなみそうま)、相馬(そうま)などとの交流が深いほか、南の茨城県の日立(ひたち)や水戸(みと)などとも往来が盛んである。いわき市はかつて常磐炭田で栄え、工業都市として発展したが、昭和30年代後半~40年代に斜陽化したが、炭坑掘削時に湧出した温泉を利用して、湯本地区に「常磐ハワイアンセンター」が開発され、フラダンスで人気を呼び、見事に鉱業から観光業への転換に成功した。一時は陳腐化したが「スパリゾートハワイアンズ」にリニューアルされ人気が回復した。

 平成23年(2011年)3月11日の東日本大震災では、大津波が沿岸部を襲い、海沿いの久之浜地区、四倉地区、小名浜地区、勿来地区が特に大きな被害を受けた。また、市域の一部が福島第一原発の30キロ圏内であり、屋内退避区域や緊急時避難準備区域となり、圏外でも原発の影響で物資が届かないなどの深刻な事態が発生した。小名浜の水族館「アクアマリンふくしま」も津波が押し寄せて大きな被害が出たが4か月後の7月に営業を再開した。「スパリゾートハワイアンズ」も地震の被害を受けたが、フラダンスショーも復活し、福島いわき復興の牽引役となっている。

 JR常磐線は震災1ヶ月後の4月11日に、いわき駅以南が復旧し、4月17日に四ツ倉駅まで、5月14日に久ノ浜駅まで復旧。9月末の福島第一原発20~30キロ圏の緊急時避難準備区域解除で、10月10日にいわき市の北に隣接する広野(ひろの)町の広野駅まで復旧したが、それ以北は警戒区域のため不通が続いている。このため、いわきから宮城県方面へ向かうには、浜通りを北上するルートが原発のため不通であることから、一度磐越道やJR磐越東線で郡山まで出て大回りする必要がある。この不便な状況は、原発事故が収束し、警戒区域内の除染作業が進むまで当面続きそうである。

いわきエリアの主な駅

いわき
JR東日本 常磐線、磐越東線(ゆうゆうあぶくまライン)

湯本 / ゆもと 駅
JR東日本 常磐線

/ いずみ 駅
JR東日本 常磐線

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