福井・敦賀 敦賀港と昆布と原発、ループ線と北陸トンネル

敦賀
つるが

日本国福井県敦賀市

福井・敦賀 敦賀港と昆布と原発、ループ線と北陸トンネル

 敦賀(つるが)市は福井(ふくい)県南部の嶺南(れいなん)地区の中心都市で、人口は約7万人。

 敦賀湾は三方を山に囲まれ、天然の良港である敦賀港の港町として敦賀市は発展した。敦賀港は古くから海運の拠点として、日本海の対岸と交流があり、江戸時代には日本国内の海運の重要な拠点でもあり、北前船北海道とも密接な交流があった。明治以降は、ロシアのウラジオストク(Владивосток)や北朝鮮の清津(チョンジン/청진)と定期航路があった。戦前は欧亜国際連絡列車の乗り継ぎ駅・港として敦賀港は重要な拠点であった。

 戦後は冷戦によって日本海の対岸との交流は減ったが、現在は貨物船が韓国やロシアを結んでいる。また、国内では「新日本海フェリー」が敦賀~苫小牧(北海道)、敦賀~新潟~秋田~苫小牧、敦賀~小樽などで運航している。

 敦賀港の南西側の海岸は松原海水浴場となっているが、その南には「気比の松原」(けひのまつばら)が広がっている。気比の松原は静岡県静岡市の「三保の松原」、佐賀県唐津市の「虹の松原」と並ぶ日本三大松原の一つである。気比の松原から2キロほど東へ行ったところに「気比神宮」(けひじんぐう)がある。気比神宮は気比大神とも呼ばれる伊奢沙別命(いざさわけのみこと)を主祭神とし、海陸交通の神様として、古くは遣唐使の安全祈願も行われていたという歴史ある神社である。

 このほか、敦賀は江戸時代に北前船で北海道から入ってきた昆布を加工する産業が興り、いまも昆布加工産業が盛んで、市内の国道8号線と国道27号線の交差点近くに「ヤマトタカハシ昆布館」があり、ここでさまざまな昆布加工品が販売されている。また、敦賀は蒲鉾(かまぼこ)も特産品で、敦賀バイパスの近くに「小牧かまぼこ」の本店がある。

 福井県の嶺南地方は日本国内で特に原子力発電所が集中している地区であり、敦賀市内には敦賀湾の北西側に日本原子力発電の敦賀発電所があるほか、若狭湾側に高速増殖炉実用化実験を行っている高速増殖炉「もんじゅ」がある。高速増殖炉が実用化できれば日本のエネルギー自給に大きく貢献する技術が確立されることになるが、度重なる事故やトラブルで再開しても再度運転休止となるなど、順調には進んでいないようだ。「もんじゅ」は一般の軽水炉型の原発とは異なるナトリウムを冷却に用いる高速増殖炉であり、高速中性子による核分裂連鎖反応を起こし、核燃料を増殖できるという核燃料サイクルの実験炉であるが、「もんじゅ」は平成7年(1995年)にナトリウム漏れ事故が発生し、平成22年(2010年)に運転再開したものの炉内中継装置が落下してとれなくなるなどのトラブルが発生し、平成23年(2011年)6月に引き抜きに成功したものの、福島第一原発の事故で必死に水を注入して融解や爆発しないように燃料棒を冷却しているのをまのあたりにして、ナトリウムで冷却する「もんじゅ」が万が一、福島第一原発並みの事故を起こしたらどうやって冷却するのか恐ろしくなる。近畿の水がめである琵琶湖への影響も必至であることから、やはり少なくとも「もんじゅ」は一日も早く廃炉にすべきではないかと思う。

 敦賀の市街地は、気比神宮の南側の国道8号線周辺に広がっている。気比神宮から約1.5キロ南の国道8号線から少し東に入ったところにJR西日本の敦賀駅がある。

 敦賀駅は北陸本線と小浜線が乗り入れる駅で、北陸本線は南北ともに峠越えであることから、構内は広い。蒸気機関車時代は敦賀から米原方面の柳ヶ瀬(やながせ)越えと、敦賀から福井方面の杉津(すいづ)越えはかなりの難所だった。

 北陸本線の福井県敦賀市と滋賀県長浜市を結ぶ旧柳ヶ瀬ルート(木ノ本~柳ヶ瀬~疋田~敦賀)は、急勾配が続いたため、改良するために西側に深坂トンネルを掘り、昭和32年(1957年)に木ノ本~余呉~近江塩津~新疋田~敦賀)の新ルートが開業した。さらに昭和38年(1963年)に敦賀~新疋田(しんひきだ)間の複線化で上り線(大阪方面)用に衣掛山のループ線が開通し、上り勾配が緩和された。この区間は上りと下りが別々のところを走っていて面白い。旧柳ヶ瀬ルートは廃線跡の一部が一般道に転用されているほか、北陸自動車道も一部このルートと重なっている。

 昭和49年(1974年)に湖西線(近江塩津~山科)が開業し、大阪から北陸を結ぶ特急「雷鳥」は琵琶湖の西側を走る湖西線経由となった。敦賀以南はかつては交流電化であったが、平成18年(2006年)に敦賀まで直流化され、大阪・京都方面から「新快速」が敦賀まで延長運行されるようになった。

 一方、敦賀以北は、交流電化となっており、昭和37年(1962年)に長さ約13.9キロの北陸トンネルで福井県南条郡南越前(みなみえちぜん)町へと抜けている。敦賀以北は石川県、富山県へと交流電化区間が続く。

 北陸トンネル開通以前は海岸近い山麓を迂回する杉津経由のルートで峠を越えていたが、急勾配が続く単線区間であったため、これを解消するために複線電化の北陸トンネルが建設され、開通後は大幅にスピードアップされた。北陸トンネルは開通時には日本最長のトンネルであった。

 旧線の一部は道路に転用されたほか、廃止された杉津駅跡地が北陸自動車道の杉津PA(パーキングエリア)として利用されている。

 このほか、小浜線は、敦賀から若狭(わかさ)湾に沿って小浜(おばま)、舞鶴(まいづる)などを結ぶ路線で、以前は非電化でディーゼルカーが走っていたが、平成15年(2003年)に直流電化され、電車が走るようになった。北陸新幹線の整備計画では、福井から敦賀、小浜を経由して大阪へ向かう構想があるが、京都を素通りすることがネックとなり、まだ具体化していない。東京中心の北陸新幹線計画は石川県の金沢(かなざわ)までは開業のメドが立っているが、福井県への乗り入れと大阪との直結が今後の課題である。敦賀駅に新幹線が乗り入れるのはかなり先の話となりそうだ。

敦賀エリアの主な駅

敦賀 / つるが 駅
JR西日本 北陸本線、小浜線

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敦賀駅に乗り入れるようになった新快速

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北陸新幹線の敦賀までの早期建設を求める看板

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敦賀市街地の街並み

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気比神宮

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気比神宮

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